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ブログタイトルの付け方/決め方「12個のコツ」をSEO対策を踏まえて

ブログ、記事、コラム。これらをSEO対策、コンテンツマーケティングとして掲載する場合にタイトルの付け方は非常に重要です。タイトルを変えるだけでアクセス数とクリック率が大幅に変わることもあります。

また、おそらくこの記事にたどり着いた方は、記事のタイトルではなく、ブログのサイトタイトルについて考えている方もいらっしゃるかと思います。

これらについて、どのようにタイトルを考えていくと良いか、アクセス数右肩上がりの当サイトを自らデザイン・制作し運用するSEOコンサルタントの私がご紹介したいと思います。

ブログタイトルの2つの視点

ブログタイトルの付け方には次の2つの視点があります。

検索結果の上位に表示する

ブログタイトルは、WordPressなどで良くできたテーマを利用していればHTMLで言うところのtitleタグとh1タグという部分に値することになり、これらはSEO対策ではとても重要な部分となります。seoClarity(SEOクラリティ社)は検索順位別のクリック率を公開していて、それによれば、1位は13.94%、2位は7.52%、10位で1.32%です。やはり検索順位は上位であればあるほど有利で、10位以内が1ページ目なので、それには入りたいところです。

※ ちなみに、ブログタイトルがh1になってないようなサイトも結構あります。改善して効果が出た事例もありますので、ご心配でしたら当方にご相談ください。

参照:2021 CTR Research Study

1ページに10サイト表示されますので、11位からが2ページ目です。

次のグラフは上の表の日本のデータをグラフ化したものです。

10位と11位の差を見ると、1ページ目と2ページ目の差があまりないということが分かります。それよりも、1位と2位、2位と3位、3位と4位、4位と5位、といったところの差が大きく、数字を見ると少なくとも3位以内は目指したいというところになってきます。

また、2ページ目になると15位くらいのページの中間に表示されるサイトよりも、20位という、ページの下部に表示されるページの方がクリックされていることなどが読み取れますね。

国別に見ると、日本は比較的、2位以下のサイトも見ているということも言えます。

気を惹くタイトルにしてクリックしてもらう

検索結果の上位に表示されても、クリックしてもらえなければ意味がありません。例えば上位5つの中から、3つ見るということをする人の場合に、単純に上から3つをクリックしているかというと、そうでもないケースが多いと思われます。検索した人の気を惹くタイトルにする、というのも重要となります。

検索結果の上位に表示するためのタイトルつけ方

検索結果の上位に表示するためのタイトルつけ方について、コツを4つお伝えします。

検索キーワードを調べる

書く内容を決めたら、その内容を知りたい人がどういう検索キーワードで検索するかを意識しましょう。月間の検索ボリュームを知ることができるツールがありますので、ツールを使って調べます。次の記事の中でツールをご紹介しています。

ロングテールキーワードの探し方を知って効果的なSEO対策を

私のおすすめはruri-coサクラサクラボSEOツールです。どちらも無料で、ruri-coはキャッシュを使っているので少し前のデータが示されるようですが、結果が出るのが早いのが良いところです。サクラサクラボSEOツールは、ちょっと検索結果が出るのが遅いのが難点ですが、ruri-coよりも、表示される関連キーワードの幅が広いというのがあります。

例えば「一眼カメラのレンズの選び方」を紹介する記事を書くとします。私なら、まずは「一眼 レンズ」でツールを使って調べます。

そうすると、サクラサクラボSEOツールでは、次の画像のように結果が出てきます。これだけで、次のようなことが分かります。

  • 「一眼 レンズ」よりも「一眼レフ レンズ」の方が検索数が多い
  • 望遠レンズを探している人が多い
  • ミラーレスを気にしている人が多い
  • キヤノン、ニコンなどのメーカー名、EOS Kissなどのブランド名で調べる人が多い

本当ならば、先によく使われている検索キーワードを調べて、そこから内容を考える、という手順を踏んでも良いくらいなのですが、当方は初心者の方にはそこまではおすすめしていません。まずは記事を量産していく、ということも大事で、そのためには書きたいことを書き、書くことを楽しむ、ということも大事だと思うからです。

1位:一眼レフ レンズ 1300件
2位:一眼 レンズ 590件
3位:一眼レフ 望遠 レンズ 590件

よく使われている検索キーワードがタイトルに適切に入るようにする

よく使われている検索キーワードが分かれば、それがタイトルに適切に入るようにします。

入れすぎは注意です。長いと読みづらいというのもありますし、一つのキーワードに対しての効果が薄まっていきます。

また、狙いたいワードを左に持っていきます。左の方が効果が大きいためです。無理に左に持っていくと読みづらくなることもあるので、そこも踏まえて考える方が良いとは思います。左にあるワードをより拾う傾向はGoogle検索エンジンの改善余地がある部分と個人的には思っています。

タイトルと中身が一致するようにする

検索キーワードに使われているからと言って、中身で触れてないワードをタイトルにつけてはいけません。Googleは検索意図に沿った内容を上位に表示しますので、タイトルと中身が一致しないサイトは現在の精度高い検索エンジンにおいては上位に表示されなくなります。

公開後に実際にクリックされている検索キーワードを確認する

Googleサーチコンソールで、サイトが検索キーワードに引っかかった回数と、その後クリックされた回数が確認できます。サイト運用においては、定期的にそれを確認することが大事です。とても効果があることが経験的にわかってますので、ぜひ実践してください。

参考記事:

【初心者向け】Googleサーチコンソールとは?設定と使い方

以下2つの視点で、両方見ましょう。

  1. たくさん表示されているけど検索順位が低くてクリックされてない検索キーワード
  2. クリックされている検索キーワード

それら検索キーワードについて、タイトルに入っているかを確認します。入っていても後の方になっている場合は、前の方に移動してみるというのも試してみると良いでしょう。

例えば当方が実践した例として、

「jQueryなしでアコーディオンメニューを作る」

というのが最初のタイトルだった記事の話をご紹介します。
この記事は自分用にメモとして残しておきたいという意味合いが強く、アクセスは当初期待してませんでした。なので、それほど検索キーワードは調べずにタイトルを決めてしまったかもしれません。しかし、思いのほかアクセスが伸びていきます。
Googleサーチコンソールで確認したところ、「jQueryなし」というワードよりも

JavaScript アコーディオン」

クリックで開閉 アコーディオン」

などで表示され、クリックされていることがわかったので、「JavaScript」と「クリックで開閉」をタイトルに入れ、使われていない「メニュー」という言葉を削ったところ、それから検索順位、アクセス数ともにさらに伸びました。

今では、「JavaScript アコーディオン」で1位です。

以下の循環があります。

「見られる」→「ページの評価が高まる」→「検索順位が上がる」→「見られる」→・・

もちろん、「JavaScript」と「クリックで開閉」という言葉が記事の中身には書かれていたので、検索にひっかかり、それらワードが検索に使われているということが分かります。検索で使われそうなワードは、タイトルだけではなく中身にもしっかり使っていくことも大事です。

ちなみにjQueryというのは、JavaScriptというプログラミング言語を使ったライブラリ(部品のようなもの)です。個人的にはスピード向上のため「jQueryを使わない素のJavaScript」というところにこだわりがあり、同じこだわりを持つ人も多いのでは、と思った次第なのですが、「jQuery」は、jQueryで作りたい人が検索に用いていることが分かりました。また、「jQueryなし」というワードではなく「JavaScript」というワードで検索している人は多い、ということが分かった次第です。
「クリックで開閉」という検索キーワードが多いのは私としては意外でしたが、確かに、アコーディオンメニューを一般的な言葉で表現すると、「クリックで開閉するメニュー」なんですよね。

クリックしてもらうためのタイトル

次に、クリックしてもらいやすくなるコツを4つお伝えします。

一目見て分かりやすいタイトル

タイトルだけを見て、内容が伝わるようになっていることが望まれます。5W1Hの、「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「なぜ」「どのように」などの観点で、何か大事なことが抜けてないかをチェックしてみると良いでしょう。

例えば、以下の2つのタイトル、望遠のレンズについて書くならば、後者の方がわかりやすいですよね?

「一眼レンズの選び方」

「望遠の一眼レンズ選び方」

適切な文字数を考える

タイトルが長いと読みづらいだけでなく、検索結果画面ですべて表示されません。文字数はその時によってGoogleが変えますし、PCとスマホでも違いますので一概には言えないのですが、表示される部分としては大体25文字くらいを目安にすると良いと思います。

タイトルの全体が必ずこの文字数におさまるようにすべきというわけではありません。ただ、表示される文字数までを見れば大体内容がわかるようになっていることを意識しましょう。

また、最近はGoogleが、検索結果に表示されるタイトルをページの中身や検索キーワードに合わせて変更することもあるので、その点も確認しながら随時変更していくことが望まれます。

簡単そうだと思わせる

もし「簡単にできる/分かる」内容を紹介するならば、それが伝わるようなタイトルにすることが望ましいです。

例えば、

「望遠の一眼レンズ選び方」

「たったこれだけ、望遠の一眼レンズ選び方」

とかでしょうか。

なお、実際は簡単でないのに、簡単だと思わせてはいけません。理由は上述の通り、タイトルと中身が一致してないといけないからです。

タイトルに数字を入れる

「~のコツ8つを紹介」「おすすめの〇〇、10選」など、よく見ると思いますが、こういった数字が入っている方が、気を引きやすいらしいです。昔からのマーケティングにおける考え方として定着しているようですね。個人的には、そこを意識してクリックする記事を選んでないように思うので、あまり腑に落ちてないんですが、これはかなり言われていることなので、そうなのでしょう。

私も、自分はそうは思わないと言ってますが、無意識にそういうタイトルの方が気が引かれているということがあるのかもしれません。

例えば、

「たったこれだけ、望遠の一眼レンズ選び方」

「たった3つの望遠の一眼レンズ選び方」

とかでしょうか。

自分に関係があると思ってもらう

検索からの流入の場合、自分ごととして探しに来ているので、あまり関係が深くはありませんが、一般的なキャッチコピーの場合、いかに自分に関係があると思ってもらうかが重要となります。

ブログタイトルにおいても、関連記事として示したものをクリックしてもらえるかどうかでは深い関係があると言えます。

例えば、

「たった3つの望遠の一眼レンズ選び方

「意外と知らない!?たった3つの望遠の一眼レンズ選び方」

だと、気にしてなかった人が気にする確率が上がるのではないでしょうか?

なぜ?と考えさせる

人は、疑問を感じると、その答えが知りたくなります。なので、「なんで?」と疑問を感じさせるというのはテクニックとしてあります。

例えば、

「たった3つの望遠の一眼レンズ選び方

「あなたは損している!?たった3つの望遠の一眼レンズ選び方」

などでしょうか。

印象に残る強い言葉を使う

これができればキャッチコピーに苦労はしない、と思われるかもしれませんが、以下に留意するだけで印象に残る言葉が生まれやすくなります。

  • できるだけ抽象的な表現を避け、具体的に書く
  • ありがちな表現を避ける

例えば、「厳選」という言葉を使ってしまいがちだと思いますが、「3つの」という具合に、先述の通り数字を使うというのは、具体的にするということの例でもあります。

他には、

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売上が10倍になった「話す順番」を変えただけの方法!

などはいかがでしょうか?

経験、専門性、権威性、信頼性を感じてもらう

GoogleはE-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)を検索順位決定の評価軸の一つとしています。ここでの議題は検索順位を上げることではなく、クリック率を上げるためのタイトルですが、ユーザーもE-E-A-Tを感じれば、クリックしたくなるのではないでしょうか。

例えば「たった3つの望遠の一眼レンズ選び方」を、以下のように変えるとそれぞれどうでしょうか?

経験望遠の一眼レンズをいくつも試した私が伝える3つの選び方ポイント
専門性レンズ10個を使いまわすプロが教える望遠一眼レンズの選び方
権威性写真展も開くプロカメラマンが伝える望遠一眼レンズの選び方

あれ?「信頼性」が項目としてないと思ったかもしれませんが、信頼性は、「経験」「専門性」「権威性」の3つが寄与するもの、というのがGoogleの考え方ですし、実際そういうものだと思います。

ブログのサイトタイトルの付け方、決め方について

次に、記事のタイトルではなく、ブログのサイトタイトルの付け方、決め方についてご紹介します。これに関してもSEOの観点は大事ですし、記事のタイトルよりは、より一般的なネーミングとしてのコツが求められます。

覚えやすく、呼びやすい名前

まず、覚えやすく呼びやすいというのが大事です。企業名のネーミングと同じように考えれば良いと思います。多くの成功している大企業やブランドは、4文字以内に収まっているという事実があります。例えば次のような企業名があります。

  • グーグル
  • アマゾン
  • アップル
  • 楽天
  • ソニー
  • ユニクロ
  • トヨタ
  • ミクシィ
  • ZOZO

長い場合、まず人は略そうとします。略しやすいかどうか、という観点で考えても良いと思います。

  • マクドナルド → マック or マクド(関西)
  • ミスターチルドレン → ミスチル
  • ロンドンブーツ1号2号 → ロンブー

そういったことを考えて決めるのが良いと思いますが、実際のところ、別に4文字以内じゃなかろうが、略しづらかろうが、成功する会社、組織は成功しますので、気に入った名前で決めるというのも有りだと思います。例えば「SEKAI NO OWARI」は今調べたところ「セカオワ」と略そうとしてる人もいるそうですが、それだと呼びづらいので「セカイノオワリ」と呼ばれますよね、大抵。このネーミングも、覚えやすくて独特で良いでしょうし。

指名検索で確実に1位が取れるか?

次に、指名検索で確実に1位が取れるか?という観点もあります。指名検索というのは、例えばアップル社なら、「アップル」で検索してアップル社が1位に表示されるかどうか、という話です。

実は「アップル」という名前はこの観点だと失敗になりかねない名前です。何故なら、リンゴの意味の「アップル」という知名度のある名称があるからです。相当E-E-A-Tが高まらない限り、1位にはリンゴのアップルが表示されてしまいます。

なので、他にないユニークな名前か?という観点を持つと良いと思います。思いついた名前があれば、試しに検索してみましょう。そして、1位に表示されたものに勝てそうかどうかを考えると良いです。

指名検索以外の検索で有利な名称か?

指名検索以外の検索キーワードで有利かどうかという観点もあります。例えば歯科医院なら、「地域名+歯医者」で検索する人がとても多いので、ターゲットの地域名を名称に入れた方が有利です。これは間違いがない話で、実際、例えば「恵比寿 歯科」で検索した人は、「恵比寿にある歯科」を探している人も多くいるでしょうが、「恵比寿歯科」を探している人も一定数いるであろうということを踏まえて、Googleは「恵比寿 歯科」の検索結果に対して、「恵比寿歯科」を上位に表示する傾向があります。

当方の場合、そういうことも考えなくはなかったですが、BringFlowerという名前が気に入ったのでそういう決め方はしませんでした。

ただBringFlowerという名称にしたとき、「BringFlower」ですぐに1位が取れるかどうかというのはとても気にしました。実はすぐには難しそうだという判断もあったのですが、私の実力がすごすぎたみたいで、あっさり抜いて、その後、1位だったとある商品ブランドはその名前をやめたようです。

サイトの名前は基本的に変えないほうが良い

記事のタイトルは、SEOのことを考えて思う存分試行錯誤することをおすすめしますが、サイトの名前は、SEOのことを考えれば変えないほうがよいです。いったん、Googleが認識した名称を変えると、そのあと評価が下がってしまったというケースも見たことがあります。

まとめ

ブログタイトルのつけ方について、上位に表示するコツ4個と、クリックしてもらいやすくするコツ8個つ、計12個をご紹介しました。ブログを書きあげるのに比べて、時間がかからない作業にもかかわらず、実践するとしないとでは結果が大きく異なってくるところなので、ぜひ実践しましょう。

SEO対策の基本はこちらの記事にまとめていますので、よろしければご参照ください。

なお、当方はSEO対策コンサルティングの一環で、ブログ制作代行も行っていますので、ご興味ある方は是非お気軽にお問い合わせください。

著者のイメージ画像

株式会社BringFlower
稲田 高洋(Takahiro Inada)

2003年から大手総合電機メーカーでUXデザインプロセスの研究、実践。UXデザイン専門家の育成プログラム開発。SEOにおいても重要なW3Cが定めるWeb標準仕様策定にウェブアクセシビリティの専門家として関わる。2010~2018年に人間中心設計専門家を保有、数年間ウェブアクセシビリティ基盤委員も務める。その後、不動産会社向けにSaaSを提供する企業の事業開発部で複数サービスを企画、ローンチ。CMSを提供し1000以上のサイトを分析。顧客サポート、サイト運営にも関わる。
2022年3月に独立後、2024年4月に株式会社BringFlowerを設立。SEOコンサルを活動の軸に据えつつ、AIライティングツールの開発と運営を自ら行う。グッドデザイン賞4件、ドイツユニバーサルデザイン賞2件、米国IDEA賞1件の受賞歴あり。