SEO

Googleビジネスプロフィールでペナルティを受けるケースと回避ポイント

Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)は、Google検索結果画面(SERPs)に表示されるGoogleマップ上に店舗情報が表示されるサービスのことです。

そこに口コミなどが表示されるため、地域に特化しているサービス事業者にとっては、来客に繋がりやすい媒体となり、力を入れているケースもあるかと思います。

しかしGoogleの規約を把握していないと、ペナルティを受けることがあります。ペナルティを受けた場合、Googleビジネスプロフィールの掲載がストップされます。Googleの自然検索とは違い、悪意なくペナルティを受けてしまうケースが多いので、そうならないためのポイントについてご紹介します。

Googleビジネスプロフィールについて

Googleビジネスプロフィールは、Googleのサービスで、店舗情報を登録することによって、Googleの検索結果画面に表示されるGoogleマップ上に店舗が表示されるというものです。

ユーザーが口コミを登録できる仕組みがあり、評価の高い口コミの数が多いと、マップと共に示される店舗リストで上位に表示されやすくなる傾向が知られています。

Googleビジネスプロフィールでペナルティを受けるケース

Googleビジネスプロフィールは、悪意がなくともGoogleの規約に反するとして、Googleからのペナルティを受けやすいので気を付ける必要があります。ペナルティを受けると、掲載が停止されてしまいます。以下にペナルティを受けるケースをご紹介します。

ビジネス名の違反

おそらく最も多いケースが、ビジネス名に店舗名、会社名、屋号など以外の名称を入れてしまっているケースです。例えば「ABC」という名称のラーメン屋さんがあったとすれば、「ABC」とだけ書かないといけないのですが、そこに「ABCラーメン」と書くとNGです。

この理由として、「ビジネス名」に記載のある検索キーワードでヒットしやすくなるというのがあります。だからGoogle検索に引っかかりやすくすることを考えるならば、お店の名前、会社名、屋号などはそれを踏まえて決めた方がいいというのがあります。「ラーメン」で検索する人が多いことを想定して、「ABC」とするのではなく「ABCラーメン」にするなどです。Googleには、そのアルゴリズム自体を改善してもらいたいものなんですけどね。

オンライン限定のサービスは登録自体が不可

例えばレッスンのサービスなど、現在はオンライン限定で行われているサービスも多いですが、サービスを対面でも行うことがない場合、Googleビジネスプロフィールの掲載はできません。

お客さんが来店する形態の店舗を持たない場合は所在地を登録しない

所在地を登録する箇所がありますが、そこは来店する目的のお客さんに示すというのがGoogleの目的であるため、お客さんが来店する形態の店舗を持たない場合、所在地を登録してはいけません。

スパムリンク

外部からのリンク(被リンク)を多く獲得していると上位に表示されやすくなるという仕組みが知られているため、被リンクを集める行為を行う事業者などがいますが、金銭的トレードによるリンクなどをGoogleは禁止しているため、不自然なリンクはペナルティの原因となります。

また、Googleビジネスプロフィールの「ビジネスの説明」にURLを記載する行為も規約違反です。

規約違反の口コミ集め

口コミは、実際に対面でサービスを行った人からのものでなければなりません。
口コミを大量に投稿するサービスを実施する業者がいるため、不自然な投稿はGoogleから削除されることもあります。
お客さんに口コミをお願いして投稿してもらうというのはOKですが、例えばクーポン券を提供するから書いてもらうなどの金銭的トレードは禁止されています。

禁止コンテンツの掲載

ギャンブル、アルコールなどのコンテンツは掲載ができないので、居酒屋など、アルコール商品単体を掲載することもできません。

質が低い/関連性が低い情報の掲載

以下のような情報は質が低いとみなされるリスクがあります。

  • 絵文字、環境依存文字の多様
  • 誤字、脱字が多い
  • ユーザーが理解しづらい内容
  • 意味が通じない内容

口コミ投稿に関しても絵文字が多いことが原因と思われる削除を見たことがあります。

ペナルティを受けてGoogleビジネスプロフィールの掲載が停止された場合、まずペナルティの原因となってであろう箇所を確認して修正のうえ、次のリンク先から申請を行います。

Google ビジネス プロフィールでのローカル ビジネスの回復リクエスト

申請後、早ければ2~3週間、Google側で混みあっているなどでそれよりもかかってしまうケースもあるようです。

Googleビジネスプロフィールに対するペナルティがGoogle検索とGoogle広告も連動か?

先日、Googleの自然検索で1位だったのに突然圏外に消えたという相談がありました。確かに指名検索でさえも表示されず、不自然な被リンクもなく、初めて見るケースだと思って色々探ったところ、Googleビジネスプロフィールでペナルティを受けてしまっている状態だというのがわかりました。

その方はGoogleビジネスプロフィール自体必要ないという判断ですぐに削除申請をしたところ、削除と同時にGoogle検索の表示と、Google広告が復活しました。

以前にはなかったはずの現象です。

特にGoogleからその旨の通知はなく、この部分の質問に対しての回答は、回答にならない内容でした。この件について計測を続けたところ、トップページだけ評価が極端に落とされている状態だと分かりました。別のところに確度の高い原因が見つかり、おそらくGoogleビジネスプロフィールのペナルティとは関係はなかったというのが結論です。

まとめ

Googleビジネスプロフィールは店舗を持つビジネスにとっては非常に有効な集客手段であり、それだけにGoogleも取り締まりを強化しているかもしれません。

実際のお客さんなのに投稿できないとか、そのリアルな口コミ削除しないでよ・・というのもあるんですが、まあ仕方がないんですかね・・。

著者のイメージ画像

株式会社BringFlower
稲田 高洋(Takahiro Inada)

2003年から大手総合電機メーカーでUXデザインプロセスの研究、実践。UXデザイン専門家の育成プログラム開発。SEOにおいても重要なW3Cが定めるWeb標準仕様策定にウェブアクセシビリティの専門家として関わる。2010~2018年に人間中心設計専門家を保有、数年間ウェブアクセシビリティ基盤委員も務める。その後、不動産会社向けにSaaSを提供する企業の事業開発部で複数サービスを企画、ローンチ。CMSを提供し1000以上のサイトを分析。顧客サポート、サイト運営にも関わる。
2022年3月に独立後、2024年4月に株式会社BringFlowerを設立。SEOコンサルを活動の軸に据えつつ、AIライティングツールの開発と運営を自ら行う。グッドデザイン賞4件、ドイツユニバーサルデザイン賞2件、米国IDEA賞1件の受賞歴あり。