SEO
SEOで重要なオリジナリティー(独自性)/オリジナルコンテンツ
現在のGoogle検索順位決定アルゴリズムにおいては、オリジナリティー(独自性)の比重が大きくなり続けています。
そうなるまでの経緯や、オリジナリティー(独自性)とは具体的にどういうことなのか、どの程度のことなのか、具体的に解説していきます。
オリジナリティー(独自性)とは?
オリジナリティー(独自性)の意味としてはその名の通りですが、Googleが公開している検索品質評価ガイドラインで実際に「Originality」という風に使われている言葉です。日本では「オリジナルコンテンツ」という言い方もされています。
Googleの検索品質評価ガイドラインの中では「Originality」の説明として、「コンテンツがどの程度ユニークで、オリジナルなコンテンツを提供しているか」と書かれています。ここで、「ユニーク」と「オリジナル」という言葉が併用されていることに着目したいと思います。どちらも似たような意味で使われますが、以下のように若干違うニュアンスがあるので、Googleはあえて併用していると考えられます。
- 「ユニーク」というのは、「他にはないもの」という意味合いが強い
- 「オリジナル」というのは、「元になるもの、最初に発信されたもの」という意味合いが強い
検索品質評価ガイドラインの記載内容
「オリジナリティー」は、検索品質評価ガイドラインの「メインコンテンツの品質」という項目の中で触れられているもので、「オリジナリティー」以外にも「労力」「才能、スキル」「正確性」という言葉が使われています。以下に実際の文面を意訳した文章を示します。原文が見たい方はこちらを参照ください。
なお、検索品質評価ガイドラインは、Googleが客観的にサイトの品質を検査してもらうために設けているガイドラインなので、そういう主旨だという前提で見ていただくと、言いまわしの理解がしやすいと思います。
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ページ内におけるメインコンテンツの品質は、そのページの目的をどの程度達成できるか、ユーザーに良い経験を提供できるかを決めるものであり、ページ品質評価の最も重要な考慮事項の一つです。
ほとんどのページでは、メインコンテンツの品質はコンテンツの作成に費やされた労力、オリジナリティー、才能とスキルによって決まります。
YMYLトピックでは、信頼できる専門家によって認められる正確性と一貫性が重要となります。
労力 | 良いコンテンツを作るために、人間がどの程度積極的に取り組んだかを考慮します。 例えば歌詞を別の言語に翻訳して示すというものも労力に値します。 ページのデザインのための労力もあります。 翻訳機能など、有益なシステムを提供している場合も労力をかけたものに値します。 既存の無料翻訳システムを利用して、その翻訳結果をそのままコピーして示したものというのは労力が認められません。 SNSの投稿、フォーラムにおけるディスカッション掲示板などの場合、複数人による有益な貢献の総和が労力となります。 |
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オリジナリティー | コンテンツがどの程度ユニークで、オリジナルなコンテンツを提供しているかを考慮します。 他のウェブサイトに同様のコンテンツがある場合は、どのサイトがオリジナルのソースであるかを考慮します。 |
才能、スキル | そのコンテンツをユーザーに提供するために十分な才能、スキルを有しているかを考慮します。 |
正確性 | 情報を提供するページの場合、正確性を考慮します。 YMYLトピックについては、確立した専門家によって認められている正確な内容なのかどうかを考慮します。 |
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以上が原文の意訳です。このように、オリジナリティーに関してはメインコンテンツの品質評価指標の一つに過ぎません。ひいては、検索品質評価ガイドラインの中では「Needs Met」「E-E-A-T」という評価軸が大きく取り上げられているのに対して、そもそもこの意訳した部分というのは、そこまで大きく取り上げられている内容ではありません。
しかしながら、漏れなく、ダブりなくの構造で品質評価ガイドラインを読み解いていくと、私は次の3つがGoogleの現在における主な評価軸なのだと解釈しています。
- Needs Met(ユーザーの検索意図に合致しているか)
- E-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)
- オリジナリティー(独自性)
1と2の詳細はそれぞれ次の記事を参照ください。
Needs Met(ニーズメット)とは?GoogleのSEO評価基準の一つを解説
E-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)とは?E-E-A-Tを高める方法の考察!
オリジナリティー(独自性)に対するGoogle評価の配分
オリジナリティーは最近新たに加わった指標ではありませんが、評価全体に対する比重が高まり続けている傾向にあります。
それは明確に数字でどこかに示されているものではありませんが、私自身の実感値であり、また信頼できそうな複数のSEOコンサルタントが口にしているのを把握しています。
こうなった背景としては、以下に挙げるようなことが考えられます。
- 同一の人物/組織が複数の似たようなサイトで上位を独占するという戦略が通ってしまった頃もあり、重複コンテンツの排除の必要性が高まった
- AIによる自然言語理解能力の向上により、重複コンテンツを見抜く精度が高まった
- SNSなど様々な情報媒体が登場している中で、Googleの検索上位に表示されるページのどれを見ても同じようなコンテンツであると、ユーザーがGoogleから離れていってしまう
さらには、ChatGPTの登場によって一般的な情報、知識はChatGPT(あるいは、Googleが対抗馬として出しているBardなど)の方が早く得られる場合があります。
そうした中でGoogleは、Googleの検索エンジンを使ってもらうためにはより独自性のある内容を上位に表示するようにする、ということを今後考えていくかもしれません。
なお、いずれにせよChatGPTと検索エンジンの役割はすみわけになると私は考えています。例えば不動産の物件情報の検索など、検索エンジンでなければ得られない情報というのは現時点でもありますし、リアルな口コミ情報などもChatGPTだと得られづらいです。ChatGPTが得意なのは要約、整理です。
オリジナリティー(独自性)で高い評価を得るためには?
では、オリジナリティー(独自性)で高い評価を得るためにはどのような手段があり得るか、以下に列挙します。
- 独自の調査(例えばアンケート)を行って結果を示す
- 自分自身の経験談を示す
- 自分自身の意見や見解、考察を示す
- まずは上位に表示されているウェブページを見ずにいったん書き上げて、その後に上位に表示されている内容を確認し、必要なら書き足すというステップを踏む
- 上位に表示されているウェブページをいくつか見た中で、どのページにも存在しないような見出しをあえて考えて一つは足してみる
まとめ
SEOはセオリーに沿って何かを行えば上位に上がるということが以前はあったので、そういう意味では、難しくはなっています。そのためSEO対策をあきらめる人が増えている現状があると思いますが、この状況は人によってはチャンスです。
機械的に何かのやり方に沿ってやることは得意だけど、独創的なことが苦手な人は、確かに現在においてはSEO対策は難しいです。一方で、そうではなく、自分自身の考えを述べることが好きだったり、独創性のある人は、以前だと上位に上げるのが難しかったのが、今だと上位に上げられるかもしれません。
ただし、YMYL領域は、執筆者の確立された専門性がGoogleに認められなければなりませんので、話が変わってくるということもお伝えしておきます。
私はGoogleの向かっている方向に賛同できます。そうである限り、私はSEO対策に取り組み続けます。SEO対策で自走できるようになるまで伴走して欲しいという方はぜひBringFlowerにご相談ください。